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フォルマシオン・ミュジカルの講座へ

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極寒の日曜日
フォルマシオン・ミュジカル関西研究会主催の
髙田美佐子先生のフォルマシオン・ミュジカルの講座へ

フォルマシオン・ミュジカルについても
改めて解説してくださいました

フランス文化省が1978年に制定した音楽教育システムで
フランスで音楽を学ぶ子どもたちが受けている
総合的な音楽教育とのことでした

音楽作品に様々なアプローチで取り組み
作品の中に何があるかを実践を通して学んでいく

子どもたちは楽器のレッスンに加えて
こうして総合的に音楽を学んでいくわけですね

指導者は国家資格で常に高いレベルを保つ学びを
義務付けられているそうです

こういう教育が国家レベルで行われているということは

本当に羨ましい限りです

日本でも近年ソルフェージュ教育の分野で
関心が高まっていますね

お話を聞きながら
はっとしたのは

ソルフェージュのために音楽作品を使うのではなく
作品にどんな音楽的魅力があるか
作品の中で何が起こっているかを
さぐるために様々なアプローチをするという点

これは意識しておかないと逆になりがちです


今回のテーマは模倣

先生の美しいピアノのリズムを
手で打つ、歩くで身体を使って模倣していきます
ただリズムを打つのではなく
音楽を聴き取り、音楽的に模倣

リズム模倣と言うと
先生が打つリズムを真似て打つという
機械的なトレーニングになりがちだけれど

髙田先生のリズム模倣はとても音楽的で楽しく美しい
これはやはり
リトミックの要素が取り入れられているからでしょうか

身体も心もほぐれたところで
ピアノのテキスト『TASTEN-ABENTEUER』から
Pspagei(おうむ)の曲を使ってのエクササイズ

真似て歌う
反行で歌う
鏡写しで歌う
3度上を歌う
様々な条件でクラップ
先生が歌ったところをさがす
etc…

次々と課題が出て
1曲でバラエティに富んだレッスンでした

これは普段のレッスンの曲でも
大いに活用できそうです

続いて
フランスの子どものためのテキストを使ってのレッスン
マーラーのSym.No1とドボルザークのスラブ舞曲
芸術作品を使いながらのレッスンは
本当に音楽的で豊かです

ルネッサンス期のラッソのカノンも
新鮮な響きで魅了されました
バロック以前の音楽は意識して聴かないと
ピアノのレッスンでは
出会うことが少ないです

バッハのフーガの聴音では
頭がパンクしそうになり
ラフマニノフのカノンでは
自分の音楽を聴きとる力の乏しさにがっくりし

それでも
こんなレッスンが日常なら
どんなに音楽的な力が培われるか
音楽を楽しめる子どもが育つか
希望を感じます

音楽的な高い知識と経験が必要な
フォルマシオン・ミュジカル

音楽の指導者として
自分の音楽を高めていくことの必要性を
痛感した一日でした





by klingmusik | 2018-02-07 10:08 | 音楽 | Comments(0)
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